IH or GAS
2020年5月19日
IHコンロは火力が弱くて料理に向かないという噂って聞いたことありますか?
IHコンロといっても大型のものから単身用で持ち運べるような小型のものもあり、中には火力が十分に伝わらなくて調理時に四苦八苦してしまった方はいらっしゃるかもしれません。
戸建て住宅の場合はご家族のために毎日料理するはずですので、料理に時間がかかりそうだったりするとオール電化住宅を諦めてしまう原因となってしまうことでしょう。
IHコンロの火力や使い方と実際にガスコンロと比較したときの注目ポイントについて紐解いていきましょう。
火力が弱い?
本当にIHコンロは火力が弱いのかいう点はどうなんでしょうか?
IHとガスの大きな違いと言えばIHは実際に火がついている所が見えない点で、最大火力が実際にどの程度の火力になっているのか分からない点でしょう。
IHコンロで火力調整しても火が目で見えないので、ガスよりも火力が弱いという心配をしてしまう人が多いのでしょう。IHの仕組みをしっかりとおさえておけばガスと比較しても特に火力が弱いわけではないということがわかるので安心してください。
IHの仕組み
IHの仕組みを簡単に紐解いていきましょう。IHは磁力線の働きで鍋やフライパン自体が発熱する仕組みとなっています。
IHは磁力発生コイルに電流が流れることで、コイルを中心に磁力線が発生します。
磁力線が鍋やフライパンなどの金属を通る際にうず電流に変化して、鍋やフライパンの電気抵抗で発熱して火力が得られる仕組みです。
IHは火加減が目に見えず直火ではありませんが、磁力線によってコンロに置かれた鍋やフライパンだけが発熱するのです。IHは非常に効率の良いコンロでございます。
ガスの場合は火による火力が周辺にも逃げるため、熱効率として約40~55%しかないありません。
IHは直接IHに触れている鍋やフライパンだけが発熱するため、熱効率は約90%でガスよりもとても高い熱効率を誇っております。
IHの火力が弱くなった?
IHを使用していると火力が弱くなったように感じる時があるかもしれませんが、鍋やフライパンの劣化を疑った方が良いでしょう。
IHは鍋やフライパンの電気抵抗で発熱するので、経年劣化で鍋が変形すると熱伝導が悪くなり火力が弱くなってしまう場合があります。
この場合はIH専用の調理器を買い直しを推奨致します。
IHに適さない調理器具もありますので、加熱時間の調節やIH対応のものに買い替えるようにしましょう。
IHメリット
安全
IHの最も大きなメリットは火を使わないことによる安全性です。
ガスは不注意で火災が発生してしまうという安全性の懸念が生じますが、IHは出火の危険性がありませんので圧倒的な安全性を誇ります。
最近のIHは温度過昇防止安全機能が備え付けられております、温めている事を忘れて料理が台無しになってしまうこともございません。高齢の方や小さいお子様がいる家庭ではこの安全性は非常にオススメポイントになるのではないでしょうか。
楽チン
ガスの場合はコンロの掃除が大変で放置してしまう方も結構いらっしゃるのではないでしょうか。
実際にコンロ周りが汚れてしまい、こびりつきをとるのが大変だったという経験がある方もいらっしゃるはずです。
IHの場合はフラットな天板になっているのでさっと拭くだけで日々のお掃除も簡単で楽チンです。
そのためキッチンを常に簡単に綺麗に保てる、掃除の時短メリットもございます。
夏
IHは鍋やフライパンだけを熱するので、ガスのように周辺の温度まで上昇させることが少ないという特徴もあります。ガスの場合はどうしても火を使いますので、熱風がキッチン全体まで広ってしまうのを想像できる方も多いのではないでしょうか。
夏場は料理が苦痛というお客様も結構いらっしゃいます。
このような状態を防げるのもIHメリットになりますのでイメージだけしてみてください。
火力
IHガスよりも非常に熱効率が良い器具で、加熱スピードも速くて調理が手早く終わるのもメリットポイントになります。
今まで「IHは火力が弱い!」と信じていた人は、逆に火力が強くて料理を焦がしてしまう危険性があるので注意しましょう!
一酸化中毒
ガスはガス漏れやガスの点火失敗によってキッチンにガスが充満し、一酸化炭素中毒になってしまう危険性があります。IHの場合はガスを使用しませんのでこういった心配がありません、お子様がいる家庭では安心要素になるのではないでしょうか。
デメリット
停電時
IHのデメリットとしてIHは電気で動くので、停電時には一切使用できない点です。
ガスコンロは停電でも利用できますがビルトインの場合はガスコンロでも使用できないこともありますので、災害時に備えてカセットコンロを用意しておきましょう。
専用調理器具
IHで料理する場合にはIH専用と記載された調理器具を用意しなければなりませんが、一般のものよりも割高にで重いものが多い点がデメリットになるのではないでしょうか?
安価なIH専用調理器具も登場していますが初めてIHにする場合は、調理器具を揃えるのにそれなりの出費になってしまうという点も心配かもしれません。
調理法
IHはコンロとなべ底が直接触れていることによって加熱するものです。鍋やフライパンを振ったり傾けたりした時はコンロから調理器具が離れてしまうと加熱が停止してしまう問題があります。
炒め物のような料理の場合はフライパンを頻繁に振って混ぜ合わせたりしますが、この方法では火力をしっかり維持できなくなってしまうのがデメリットになります。
IHの場合には箸などを使って混ぜ合わせるというように、調理方法が変わります。
炙り
特にデメリットとは言えない人もいますが、ガスコンロでスルメイカをあぶって食べる方は火がなくなるのでそういった調理方法が楽しめなくなるのがデメリットです。
小型のバーナーを用意するなどしなければならなくなりますが、個人個人でにより変わりますね?
IHは火力という点ではガスコンロよりも強いので普通に利用することを考えた場合は、デメリットになることはあまりないはずです。鍋底とコンロが直接触れていなければ火力が保てない特徴があるので、フライパンを振る料理などを作る方にはあまりオススメでないかもしれません。
ただ、特徴を知って理解した上で使用することは大事です。
少しでも参考にして頂けますと幸いです。
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