電気温水器とエコキュートで迷ってしまったら!
2020年5月23日
電気温水器とエコキュートで迷ってしまう人がいらっしゃるのではないでしょうか。
給湯システムと呼ばれるものは様々な製品が登場していますが、エコキュートとはエネルギー源が異なるガスを利用しているのがほとんどではないでしょうか。
電気とガスはメリットが全く異なるため、特に迷わずにどちらか選べますよね?
エネルギーが同じのエコキュートと電気温水器はどちらが良いのか分からないというのも良くわかります。
エコキュートと電気温水器は同じだと勘違いしている人も少なくないかもしれません。
エコキュートと電気温水器のさまざま違いを比較して、給湯器を選ぶ際の参考にして頂けますと幸いです。
エコキュートは空気中に含まれている熱を吸収し、圧縮することで効率的に熱を高めるヒートポンプ技術を用いた給湯器全般の愛称です。
このエコキュートはお湯を沸かして貯水タンクに貯め置いておき、それを使用する仕組みです。
電気温水器は電気で動くヒーターが内蔵された給湯機でいくつかの種類があります。
瞬間式はお湯が必要になった時に瞬時にお湯を作るタイプで、貯め置きが必要ないので待機電力などもかかりません。貯湯式の場合は電気ヒーターで温めたお湯を貯め置くタイプです。
エコキュートと電気温水器にはどのような違いがあるのでしょうか?
大まかに紐解くとお湯の作り方、電気代、設置スペースが異なります、それぞれの違いをもう少し詳しくみていきましょう。
お湯の作り方
エコキュートと電気温水器は電気を利用してお湯を作る点は同じですが作り方が異なります。
エコキュートはヒートポンプユニットを利用して空気を取り込んで、コンプレッサーの働きで空気を圧縮し効率よく温水を作る仕組みです。
電気温水器は電気を利用してヒーターを温めます。
水が貯蔵されているタンク内でその熱を利用して温水を作るシステムです。
電気温水器に関しては非常に単純な構造となっています。
エコキュートは非常に複雑な機構を持っているため、効率よく温水を作ることができるのです。
電気代
電気代については電気温水器に比べて圧倒的にエコキュートの方がお得です。
エコキュートと電気温水器の電気代を比較した場合は機種などにもよって異なりますが、電気温水器を利用した場合は3倍程度のコストがかかってしまいます。
同じ電気エネルギーを利用した給湯器でも、近年エコキュートの方が人気になります。
これはエコキュートの方が電気代を節約できるというのが大きい点です。
設置スペース
電気代に関してはエコキュートの方がお得なので、誰でもエコキュートを選択したいところですよね?
しかし、設置スペースの問題でそうもいかないところがあります。
エコキュートは作ったお湯を貯水タンクに貯めておき、必要になった場合に貯水タンクから給湯されるという仕組みです。
エコキュートを導入したいと考えた場合は必ず貯水タンクを設置するスペースが必要になるのです。
ヒートポンプと呼ばれる室外機も設置しなければいけませんので、エコキュートはそれなりの設置スペースが必要です。電気温水器に関しては、瞬間式なら広い設置スペースも必要としません。
貯湯式の場合でも室外機などの設置がありませんので省スペースでも設置可能です。
コスト面でエコキュートに劣るかもしれませんが、比較的場所を選ばず設置できるのが大きなメリットです。
特徴
エコキュートと電気温水器は何が異なるかということは分かっていただけましたね。
自分に最適な給湯システムを選ぶためにそれぞれの特徴を知っておきましょう。
電気温水器の特徴
電気温水器の特徴からいきましょう。
電気温水器は電気ヒーターを利用してお湯を作るという仕組みで、例えると電気ポットみたいなイメージです。
ガスを利用しないため火が出ることもありませんので、火災トラブルを引き起こす心配もないのがメリットです。電気温水器の特長を紐解いていきましょう。
瞬間式と貯湯式
電気温水器は機能的に瞬間式と貯湯式に分かれています。
導入するタイプによって利便性も変わります。
瞬間式の場合は必要なときに必要な量のお湯を瞬間的に作れるのが特徴です。
高機能な電気温水器も登場しており、常に一定の温度を維持する追い炊き機能付きのものも発売されています。
貯湯式はエコキュートと同様お湯を貯め置いて利用します。
夜間の電気代が安い時間帯にお湯を作るなどすればコスト削減も可能になります。
設置
電気温水器は屋外か屋内どちらかに設置することとなり、場合によっては機器を設置するため住宅の補強工事が必要です。電気温水器タンク本体のみの設置となりますので、そこまで大きなスペースは必要としません。
ランニングコスト
ランニングコストは導入する電気温水器の機種によります。
一般的な電気温水器の場合、1日2時間利用すると想定して月額5500円〜7500円程度の電気代になります。
エコキュート
エコキュートは大気中の熱を集め電気エネルギーを利用して高温にする仕組みです。
そして、水熱交換機へと運ばれて貯湯タンク内に貯蔵されている水が暖められることでお湯を作るのです。
このように非常に複雑な機構となっていますが、この仕組みにより効率的にお湯を作ることができます。
ヒートポンプ機能はエアコンの省エネ化も実現させた技術となり、この技術により少ない電気でお湯を作ることができるようになったという背景があります。
機能
エコキュートは家族構成や普段の生活習慣によって貯水タンクのサイズが変わります。
お湯はりに保温やたし湯を自動で行うフルオートタイプ、オートタイプ、給湯専用タイプなど、生活に必要な機能によって機種を選ぶことができる特徴があります。
お湯の使用量をエコキュートが自動で判断してAIによる焚き上げ量の調整を行うようなタイプも登場しています。このような機能で無駄なくお湯を作ることができるようになり電気代の削減につながります。
設置
エコキュートは室外機や貯水タンクを設置しなければならないため、電気温水器と比較するとかなりのスペースが必要となります。住宅によってはエコキュートを設置したくても設置ができないこともあります。
設置費用に関しても複雑な設置工事が必要になる分、電気温水器と比較してエコキュートの方が高額になります。その点もトータルで考える必要があります。
ランニングコスト
エコキュートは電気温水器と比較して設置費用が高額になる分、ランニングコストは圧倒的に安くなります。効率よく利用すければ月2000円程度の電気代に抑えることができ、電気温水器の約1/3程度のコストで運用できます。
初期コストの高さはランニングコストで回収することができます。
中長期的にみると断然エコキュートの方がお得になります。
エコキュートと電気温水器は両方とも電気エネルギーを利用するため、給湯器の買い替えや入替の際にはどちらを選べば良いか迷ってしまう人が少なくありません。
この2つは根本的な仕組みが異なりますので、得られるメリットというものも異なります。
ランニングコストをできるだけ安く済ませたいと考えている人では基本的にエコキュートを導入しておけば間違いがないと思います。
エコキュートに関しては貯水タンクや室外機の設置が必要になるため、それなりの設置スペースが必要です。
エコキュートを導入したいと思ったとしても、スペースの関係でどうしても設置できないことがあるのを覚えておきましょう。もしお選びになる際の参考にして頂けますと幸いです。
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