井戸水でもエコキュートを使うことができるのはご存知でしょうか?

2020年7月5日


井戸水対応型エコキュートについてご案内させて頂きます。
エコキュート発売当初はタンクにお湯を貯めておくというシステムのため井戸水や地下水などを使用しているご家庭では水に含まれる成分がエコキュートの故障の原因となってしまうため、使用できないというデメリットが存在しておりました。

井戸水をご利用中のご家庭でもエコキュートを導入したいという声も少なく無かったのですが、メーカーの保証などがなくなってしまうこともあり諦めていたという方がほとんどだった時代がございます。

最近ではダイキンや日立などから井戸水に対応したエコキュートが続々と登場しており、いくつかの条件をクリアできれば井戸水を使用していても問題なくエコキュートの導入が可能でございます。

井戸水を使用しているご家庭でエコキュートの導入を検討した場合にどのようなことに注意しておけば良いのかについてご案内させて頂きます。

井戸水でエコキュートが使用できない理由

生活用水として井戸水や地下水を利用しているご家庭ではエコキュートが利用できないのは何故ということから簡単にご案内させて頂きます。
井戸水をご利用している方の中には井戸水も通常の水道水と同じく飲料水にも利用できるほどきれいな水なのにエコキュートが利用できないのは何故かと不思議に思ってしまう方も多いのではないでしょうか。

井戸水などに含まれている成分によってエコキュートが故障してしまう可能性が非常に高くなってしまうという大きな理由がそこにはあるんです。

成分

一般的なエコキュートは取扱説明書にも井戸水は仕様不可と注意書きがされています。
これは井戸水には水道水には含まれていない成分がたくさんあるからなのです。

現在では水道がかなり普及していますが、全国各地に現在でも井戸水を生活用水として利用するご家庭は多く残っています。
井戸水などの地下水には多くのカルシウムが含まれております。

人間にとっては非常に大切になるカルシウムですが、エコキュートで使用することを考えた場合は故障の原因となってしまう場合がございます。
カルシウムを多く含む水をエコキュートで使用した場合、エコキュート内部の熱交換器でカルシウムが固体成分として生じる恐れがあるのです。

エコキュートで井戸水を使い続ける限り、カルシウムの固体成分はどんどん増えていくことになります。
その増えてしまったカルシウムの固体成分がエコキュート内部で目詰まりを起こしてしまうことになり、故障が発生するという仕組みになります。

メーカーからすれば井戸水を使用した場合には本来の耐用年数も持たずに故障してしまうことがわかっているため、井戸水や地下水を生活用水として利用している家庭ではエコキュートの使用を禁じている流れになります。
お客様からも生活に必要不可欠な給湯器がいつ故障するか分からない状態ではエコキュートがいくら給湯コストが安くても導入するわけにはいかないのではないでしょうか。

井戸水対応型エコキュート

最近では様々なメーカーから井戸水対応型のエコキュートが続々と販売されるようになっているため、それらを選択すれば井戸水を利用しているご家庭でも問題なくエコキュートの使用が可能です。

ダイキン

ダイキンでも井戸水や地下水はスケール詰まりの原因となる可能性があるため設置をおすすめできないとされていたのですが、現在では井戸水でも水熱交換器のスケール詰まりなどにメーカー保証がついているエコキュートの販売を開始しています。

井戸水を利用しているご家庭の場合は機器を購入する前に水質検査を行い、独自の水質判定基準を満たしていることが条件となります。
井戸水対応型エコキュートの導入の場合は通常の設置の流れとは少し異なりますので、詳細はみずほ住設にお問い合わせください。

日立

ナイアガラタフネスと呼ばれる新たな機能により、従来のエコキュートでは導入ができないと言われていた硬度の高い水道水や井戸水でも問題なく使用できる機種が登場しています。ダイキンのエコキュート同様に導入の前に水質検査を行い、メーカーの基準を満たしている必要がございます。

日立の井戸水対応エコキュートはタンクの水の入れ替え量が大幅に低減しているため、流入するカルシウムの量も少なくなって目詰まりの可能性を低くしているのです。
ナイアガラタフネス搭載機はメーカー保証も長くなるため、井戸水を使用しているご家庭では非常にオススメになります。

パナソニック

パナソニック公式サイトでも記載されていますがパナソニック製エコキュートも基本的には井戸水の利用を禁止しています。
2011年4月以降に販売されたエコキュートに関してはメーカー独自の水質検査を行い、基準を満たしていると認められれば使用可能となっております。

水質検査を受けてパナソニックが認めたものに関しては地下水利用認定書というものが発行されます。

注意点

通常の水道水のご家庭にエコキュートを導入する場合にはない注意点がいくつかありますので、ご案内させて頂きます。

導入コスト

水道水を利用しているご家庭でエコキュートを導入することと比較した場合に井戸水対応型エコキュートの導入はコストが高くなってしまうというデメリットを持っています。
施工条件などが同じであれば施工費などに大きな違いはないのですが、井戸水対応型のエコキュートの場合は本体価格が10~15万円程度高くなってしまう傾向がございます。

現在使用している給湯器からエコキュートに入れ替えすることでどの程度日々のランニングコストが削減できるのかを判断しなければなりません。
日々の生活にお湯を使わないご家庭であれば、いくら給湯コストが安いエコキュートでも導入コストの高さを回収できない可能性もございます。

既存の給湯器からエコキュートに入れ替えしてランニングコストがどの程度削減できるのかよくシミュレーションする事が非常に大事です。

導入手順

井戸水を使用しているご家庭にエコキュートの導入を検討した場合はメーカーが決めた手順による水質検査が必要になります。通常のエコキュートの導入手順よりも手間が増えてしまう訳です。

水質検査の依頼してメーカーが採水容器を送っててきます。
容器に水を入れて送り返すと水質検査が行われ可否の判断という流れになります。

エコキュートの導入後にはきちんと基準を満たしているということを示すため、メーカーが郵送してくるステッカーを指定の位置に張り付けるということもしなければいけません。販売店の指示のもと行うだけの簡単な作業ですが手間が増えるということはデメリットになります。

水質検査費用は1~2万円程度が相場でお客様が払わなければならないのもデメリットです。水質検査の結果にエコキュートの導入が不可となった場合は費用が掛からない場合もございます。

井戸ポンプ

井戸で使用しているポンプが圧力スイッチ式タイプの場合はエコキュートを導入後、水圧が弱くなったり流量が小さくなったりする危険性がございます。
ポンプは圧力変化に対応するためインバータータイプの井戸ポンプの取り付けが推奨されております。

井戸水ポンプの交換をする場合はエコキュートの導入コスト以外にもポンプの交換費用として数万円~十数万円必要になってしまいます。
現在圧力スイッチ式の井戸ポンプを使用している方は注意が必要になります。

井戸水へのエコキュートの導入は水質検査の必要があるのですが、特に難しい手続きではございません。今まで井戸水を理由にエコキュートの導入を諦めていた方がいれば、みずほ住設までお問い合わせください。


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