エコキュートと火災保険

2020年6月15日


万一エコキュートが故障してしまった際にできるだけ自己負担なしに修理するために知っておきたい情報をご案内させて頂きます。
エコキュートの導入コスト自体はガス給湯器を導入するよりも割高になり、安いものでも約30万円〜高いものは約100万円にまでなるものもあります。

このような高額な給湯システムなので誰もができるだけ長く利用したいと考えております、万一故障が発生した場合には非常に困ってしまいます。
エコキュートの修理に関しては故障個所によっては非常に高額になってしまうことも珍しくなく、災害などで故障してしまった場合は家計への負担が非常に大きくなってしまうのです。

エコキュートが何らかの理由で故障した場合に修理費用に火災保険が適用できる場合があるということはご存知でしょうか?
火災保険は火事に対する保険とイメージしている人が多いのですが、実は非常に幅広い補償範囲を持った心強い保険です。

修理に火災保険適用可能?

火災保険は住宅火災が発生してしまった場合にその被害を補償してくれる保険だとイメージしている人が多いです。エコキュートの故障に火災保険は関係しないと考えている方も少なくない現状がございます。

しかし、火災保険というものは非常に幅広い補償範囲を持っております。
台風などによる強風の被害や落雷による家電の故障、窃盗による被害の補償も可能でございます。

毎年発生する台風による屋根被害を火災保険を利用して修理できるということは屋根業界では非常に有名です。エコキュートの故障に関しても火災保険を適用できる場合がございます。

火災保険を利用できる場合

エコキュートの故障がどのような場合であれば火災保険を適用できるのでしょうか。
何の条件もなくエコキュートの修理に火災保険が適用できるという訳ではなく、いくつかの条件を満たす必要があります。

エコキュートの修理に火災保険が適用できる理由はエコキュートが火災保険の建物の契約で補償対象になるためです。
エコキュートは建物に付属した電気的設備として、屋外などに取り外しができないような形で設置されるのが一般的です。

これによりエコキュートは建物扱いを受けるようになるため、火災保険の適用が可能なのです。保険会社によって取り扱いが違う場合もあるため、ご加入の保険会社に確認しておきましょう。

エコキュートの故障に火災保険を適用する場合は風災補償などの特約付きか否かという点も重要です。
強風で飛ばされてきたものがエコキュートにぶつかり故障した場合は風災という扱いになるのですが、風災補償を使うには基本の火災保険に風災補償特約が付いていなければいけません。

最近の火災保険ではスタンダードな状態でも風災補償が付帯されているのが普通ですが、住宅ローンを組むために加入する火災保険の場合は特約が付いていない場合もございます。
加入している火災保険の補償範囲もこの機会に詳しく調べておきましょう。

みずほロゴ

火災保険適応の参考事例をいくつかご案内させて頂きます。

A.火災によるエコキュートの故障
B.落雷による過電流でエコキュートが故障
C.台風の強風でエコキュートが転倒し故障
D.強風によって飛ばされたものがエコキュートにぶつかり故障
E.屋根からの落雪によるエコキュートの故障
F.雹が降ったことによるエコキュートの故障
G.洪水でエコキュートの水没による故障
H.エコキュートの盗難

このような故障の場合は修理に火災保険を適用できます。その他にも適応される件はございますのでご加入の火災保険を確認しましょう。

注意点

A.経年劣化

火災保険は不測かつ突発的な事故が原因となり発生した何らかの被害を補償してくれるものです。台風で屋根材が飛ばされた、窓ガラスが割られたと想像するとわかりやすいですね?

エコキュートが故障して修理が必要になった場合でも、原因が経年劣化による故障と判断される場合には火災保険が適用できません。
住宅設備は毎日使用するものとなりますので経年劣化でエコキュートが故障してしまい、多額の修理費用がかかる場合でも保険を利用することができないと考えておきましょう。

B.地震

故障原因が地震によるものであれば火災保険の対象外となってしまいます。
地震による被害は非常に大規模になりやすいことから、火災保険の適用内としてしまうと保険会社の支払い能力を超えてしまう恐れがあるからでございます。。

地震による被害に備えたいと考えるのであれば、火災保険に加える形で地震保険の加入をしておきましょう。地震保険に加入しており地震保険の建物の契約があっても補償を受けられない場合が多いので注意しましょう。

地震保険は損害状況に応じて全損・大半損・小半損・一部損の判定を受け、その損害の程度に対応する割合の保険金を支払うという形です。
地震によってエコキュートのみが転倒して故障した場合は補償を受けられない可能性が高いのです。

水害

洪水被害や水害によってエコキュートが故障してしまった場合は水害補償による保険適用になります。火災保険の水災補償には支払基準が存在してその基準に満たなければ補償を受けることができませんので注意しましょう。

水災の支払基準

建物の保険価額に対して30%以上の損害を受けた場合
床上浸水または地盤面から45cmを超える浸水によって損害が生じた場合

豪雨や台風による河川の氾濫で住宅設備に被害が出てしまうケースが非常に多くなっている昨今ですので、水害の損害の程度に関わらず特定の機械設備補償を行う特約を作る保険会社が増加しております。

オール電化を導入しており電気的な機械設備を多く導入している方は、保険会社が作っている特約を詳しく調べておきましょう。

火災保険は実は補償範囲が非常に幅広く、自然災害や盗難に遭った場合でも利用できる物なのです。どのようなエコキュートの故障にも火災保険が適用できるわけではありませんが、適用範囲に入っているのであれば申請すればエコキュートの修理を0円で行うことも可能です。

まずはご加入している火災保険の内容を確認しておきましょう。
家計が思わぬところで助かるということもございます。


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