お湯切れ問題
2020年5月8日
注意しておきたいエコキュートのお湯切れについて見ていきましょう。
エコキュートは電気でお湯を沸かしてエアコンなどにも利用されているヒートポンプ技術を採用していることから、大気中の熱も効率よく活用できるものです。
この形式を使用しているため、同じ電気でお湯を沸かす電気温水器などよりもかなり少ない電気でお湯を作ることができます。
このエコキュートは日中に使用するお湯を夜間にまとめて沸かすという仕様方法が基本となります。
オール電化用の電力料金プランを利用すれば格安にお湯を沸かすことができるようになるため、他の給湯器と比べるとかなり給湯コストを削減できるのです。
ただ、使用するお湯をタンクに貯め置きして必要な時に給湯するのでガス給湯器にはないお湯切れ問題が存在しています。エコキュート使用中に発生してしまう湯切れの原因や、湯切れさせないためにおさえておきたいポイントを検証していきましょう。
湯切れの原因
エコキュートに湯切れ問題が存在する理由は貯湯式の給湯システムになっていることが原因です。
ガス給湯器はお湯が必要な時に必要な量を作る瞬間式の給湯システムとなっていますのでこの点が仕様でかなり異なる点です。
ガス給湯器は瞬間的に水をお湯にして供給するのでお湯切れなどの心配はありません。しかし、エコキュートに関しては一日に必要とするお湯をまとめてタンクに貯め置きしておくので貯め置いたお湯がなくなってしまうことがあります。
エコキュートでイメージすると、調理やシャワーなどでお湯が必要な際タンクに貯められたお湯を給湯する形になります。
タンクに溜めた以上のお湯を使用してしまうと、シャワー中にお湯が水になるなど湯切れを発生させてしまうのです。
お湯切れは主にエコキュートのタンク容量が小さすぎるか、普段よりも多くのお湯を使ってしまうという理由で発生してしまいます。もう少し詳しく検証していきましょう。
容量パターン
エコキュートは家族構成や生活スタイルを指標にタンク容量を選択する必要があります。
タンク容量はメーカーや型によって多少の誤差はありますがおおよそ3つに分けられます。
・2~3人家族の場合 は180L〜370L
・3~5人家族の場合 ⇒ タンク容量:370L〜460L
・4~7人家族の場合 ⇒ タンク容量:460L〜550L
タンクには熱湯のお湯を貯め置きして、お湯を供給する時は水道のお水と混ぜて適温にした状態で給湯します。このことからタンクのサイズ以上のお湯を利用することが可能なのはおわかりですね?
頻繁にお湯切れが発生してしまうといった場合、タンクのサイズが使用するお湯の量に合っていない可能性が高いです。エコキュートからの給湯はタンクに溜められているお湯を供給するものですので、タンク容量以上のお湯を使用する生活習慣の場合は湯切れが頻繁に起こってしまうのです。
エコキュートの本体価格はシンプルにタンクのサイズが大きくなるほど高位です。
価格だけで小さなものを選んでしまえばお湯切れする確率が高くなります。
お湯切れが発生したとしても沸き増しすればお湯を利用できるようになりますが、お湯がなくなった状態からお湯を作る場合は使えるようになるまでそれなりの時間がかかってしまうんです。
電気代が割高な時間に沸き増しすることになるのでエコキュートの電気代削減効果もなくなってしまいます。
このためサイズ選びが非常に重要になるということです。
使いすぎパターン
このパターンは普段の生活ではお湯切れなど起こさないのに、単純に使用湯量が増えてしまったことによってお湯が足りなくなるのです。例えば誰かが泊まりにきたり、住む人数が増えた場合に起こります。
最近のエコキュートには学習機能などが搭載されており、普段のお湯の使い方を記憶して低コストで使用できるように自分で判断してくれるエコキュートもございます。
こういった機能を使っている場合は日常生活上はとても便利ですが、イレギュラーがあった場合はエコキュートが判断した湯量では足りなくなってしまう可能性が高いです。
この機能は直近2週間分の使用湯量をもとに湯量を計算する場合が多いため、気温の違いで急に使用湯量が変わってしまう時にもお湯切れの危険性を増幅させてしまいます。
対策
タンク容量
お湯切れ対策を考えた場合は家最適なタンク容量のエコキュートを選択するのが最も重要になります。
エコキュートのメーカーサイトなどでも家族構成を目安に推奨サイズがございます。
家族構成だけを参考にタンクサイズを決めるのは少し危険です。同じ家族構成の家庭でもお湯の使い方は異なります。エコキュートのタンクサイズを決める時はしっかりと普段の使用湯量を計算してライフスタイルにあった容量を選択することが大事になります。
エコキュートはこの先10年以上使用するとしてタンク容量を選択する事も大事です。
どのご家庭でも10年という長い期間、家族の使用湯量が全く変わらないなんてことはないはずです。
お子様が小学生から中学生になり、部活を始めたことで使用湯量が一気に増えてしまうことは普通にあります。現在の使用湯量だけでなく数年後に使用湯量が増えそうな場合は、その数年後に見合ったタンクサイズを選択する方が結果的にお得になるでしょう。
機能
エコキュートはどんどん高機能化して、エコキュート自身が適切な湯量を判断して最もお得な運用方法を考えてくれるようなお任せモードが搭載されているものが最近多いです。
ただ、少し生活習慣から違う現象があるだけでお湯切れが発生して困ってしまうことにもなるんです。
自分が導入したエコキュートにはどのような機能が搭載されているか、その機能はどういった事をしてくれるのかなどをしっかりと確認してトラブルを防いでいきましょう。
来客がある時は満タンまでお湯を貯めておくように設定を変えるなど、状況によって上手にエコキュートを活用しなければいけません。エコキュートには日中の沸き増しを停止する設定や常に満タンにお湯を貯める設定などもありますので、状況によって使い分けることでお湯切れを防ぐことが可能になります。
エコキュートにはお湯の使い過ぎやタンクサイズ間違いによるお湯切れリスクがあるのはおわかりいただけましたね?家庭に最適なタンクサイズの選択、エコキュートの機能の理解を心がけましょう。
エコキュートのお湯切れリスクを少なくするために、少しでも参考にしていただけましたら幸いです。
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